会長挨拶

このたびは、日本オンラインカウンセリング普及協会(JAPOC)のウェブサイトをご覧いただき、誠にありがとうございます。

日本オンラインカウンセリング普及協会は、2026年6月13日、「オンラインカウンセリングを受けることが、当たり前の文化へ。」という理念を掲げて設立されました。

私たちが目指すのは、悩みが深刻になるまで一人で抱え込むのではなく、誰もが必要と感じた段階で、安心して相談という選択肢を持てる社会です。

心の支援を取り巻く現在

心の不調や生きづらさは、医療が必要な状態になってから始まるものではありません。

人間関係、仕事、学業、子育て、介護、病気、将来への不安など、私たちは日々の暮らしのなかで、さまざまな悩みや負担に直面します。

しかし、「少し話を聞いてほしい」「考えを整理したい」「今のうちに相談しておきたい」と感じても、どこへ相談すればよいのか分からない方や、相談するほどのことではないと一人で抱え込んでしまう方は少なくありません。

地域による支援資源の違い、仕事や家庭の事情、移動の困難さ、相談することへのためらいなど、支援につながるまでには、今なお多くの壁があります。

オンラインカウンセリングが広げる可能性

オンラインカウンセリングは、こうした壁を越え、相談の入口を広げる可能性を持っています。

住んでいる地域や移動の負担に左右されにくく、自宅などから相談できること。仕事や家庭の事情に合わせ、利用する時間や方法を選びやすいこと。対面で相談することにためらいがある方にとっても、支援につながる新たなきっかけとなり得ること。

オンラインカウンセリングは、単に対面相談を画面越しに置き換えるものではありません。これまで相談につながりにくかった方にも選択肢を届け、必要なときに支援へつながるための、重要な社会基盤になり得るものです。

JAPOC設立の背景

一方で、相談を必要とする方の年齢、生活環境、抱えている悩み、相談できる時間、希望する方法は、一人ひとり異なります。一つのサービスだけで、すべてのニーズに応えることはできません。

私自身、精神科医療とオンライン相談の現場に携わるなかで、支援を求めながら自分に合った相談先を見つけられずにいる方や、既存の方法では相談につながれない方が少なくない現実を見てきました。

個々の事業者の枠を越えて、多様なオンラインカウンセリングサービスの存在を社会へ届けること。そして、必要とする方が十分な情報をもとに、自分に合った相談先を選べる環境を整えること。

そのための中立的な基盤が必要であると考え、日本オンラインカウンセリング普及協会を設立しました。

普及と安全を両立させる

オンラインカウンセリングは、ただ利用者やサービスの数を増やせばよいものではありません。

提供者の資格、教育背景、経験、対応できる相談内容、料金体系、個人情報の取り扱い、緊急時の対応方針などは、サービスによって異なります。その違いが利用する方へ十分に伝わらなければ、自分に適した相談先を判断することは困難です。

また、オンラインでの支援には、相談場所のプライバシー、通信が途切れた場合の対応、心身の状態が急激に悪化した場合の安全確保、医療や地域支援への連携など、オンライン特有の備えが求められます。

オンラインだからこそ、これまで誰にも話せなかった体験や深い苦しみを話しやすい方もいます。しかし、「話しやすいこと」と「安全に支援できること」は同じではありません。

オンラインカウンセリングの利便性や可能性を伝える団体であるからこそ、その限界やリスクについても正確に伝え、利用する方の安全を最優先に考えなければならない。それがJAPOCの基本姿勢です。

JAPOCが果たす三つの役割

正確な情報を社会へ届けること。
オンラインカウンセリングの特徴、利用方法、可能性と限界、相談先を選ぶ際の確認事項などを、利用する方の立場に立って分かりやすく発信します。

安心して相談先を選べる環境を整えること。
サービスごとの違いや特徴が適切に伝わる情報環境を整え、提供者にも情報の透明性、倫理、安全管理への継続的な取り組みを促します。

異なる立場をつなぎ、社会の基盤を育てること。
利用者、支援者、オンラインカウンセリング事業者、専門職、企業、団体、地域社会などをつなぎ、調査研究や対話を重ねながら、業界全体の健全な発展を支えます。

中立性と透明性を大切に

JAPOCは、特定のサービスや資格だけを広めるための団体ではありません。また、カウンセラー資格そのものを認定したり、カウンセラーの養成を主目的としたりする団体でもありません。

異なる特徴や役割を持つ相談先の存在を尊重しながら、利用する方が自ら考え、選択するために必要な情報を届けることを重視します。

協会の活動内容、掲載や連携に関する基準、関係事業との関係性についても可能な限り明らかにし、公正で透明性のある運営に努めてまいります。

私たちが目指す社会

JAPOC SLOGAN オンラインカウンセリングを受けることが、
当たり前の文化へ。

ここでいう「当たり前」とは、オンラインカウンセリングだけを唯一の選択肢にすることでも、相談することを軽く考えることでもありません。

悩みが深刻になる前であっても、少し話したい、考えを整理したい、今のうちに相談しておきたいと感じたときに、誰もがためらわず相談できること。

相談することを、弱さや特別な行為として捉えなくてよいこと。

そして、一人ひとりが十分な情報をもとに、自分に合った支援や相談先を選べること。

そのような社会のあり方を、一時的な流行ではなく、一つの文化として根づかせていきたいと考えています。

会長としての決意

JAPOCは、まだ小さな任意団体として歩み始めたばかりです。しかし、組織の規模にかかわらず、オンラインカウンセリングの普及に携わる団体が負う責任は、決して小さなものではありません。

利用する方の声、支援を届ける方の実践、専門的な知見、そして社会の変化に真摯に向き合いながら、活動内容と判断基準の透明性を大切にし、一つひとつの取り組みを誠実に積み重ねてまいります。

オンラインカウンセリングを必要とする方と、真摯に支援を届けようとする方が、安心してつながることのできる社会を目指し、皆さまとともに歩んでいける協会でありたいと願っています。

今後とも、JAPOCの活動にご理解とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

日本オンラインカウンセリング普及協会
会長・設立者 吉田 剛

会長略歴

吉田 剛

日本オンラインカウンセリング普及協会(JAPOC)会長・設立者
人生相談保健室コンパス代表

看護師・保健師・養護教諭二種免許を取得後、精神科病院に10年以上勤務。急性期・ストレスケア領域における臨床経験を重ね、現在は管理職として臨床と組織運営の両面に携わっています。

精神保健、PTSD、摂食障害、認知行動療法、メタ認知トレーニング、トラウマインフォームドケアなどに関する専門研修を修了。2022年には第53回日本看護学会学術集会において主研究者として研究発表を行い、2025年には日本看護学会誌第20巻に論文が掲載されました。

また、臨床心理士・公認心理師・保健師・看護師など、心理・保健医療分野の専門職が在籍するオンライン相談・カウンセリングサービス「人生相談保健室コンパス」を立ち上げ、代表として運営するとともに、自らも相談支援に携わっています。

精神科医療とオンライン相談の双方で培った経験をもとに、オンラインカウンセリングに関する正確な情報の普及、利用環境の整備、業界の健全な発展を目指し、2026年6月に日本オンラインカウンセリング普及協会を設立しました。

国家資格・免許

  • 看護師
  • 保健師
  • 養護教諭二種免許

主な研修修了歴

  • 摂食障害入院治療研修
  • PTSD研修(専門コース)
  • CBT-E研修
  • PTSD研修(犯罪被害・性被害コース)
  • D-MCTトレーナーワークショップ
  • トラウマインフォームドアンバサダー研修

関連事業について

会長は、オンライン相談・カウンセリング事業「人生相談保健室コンパス」を運営しています。JAPOCにおいて同サービスを掲載・紹介する場合も、他のオンラインカウンセリングサービスと同じ公表基準に基づいて取り扱います。