カウンセラーの資格・経験はどう確かめる?肩書だけで迷わない見方

相談を考えている方へ

カウンセラーの資格・経験は
どう確かめる?肩書だけで迷わない見方

公認心理師や臨床心理士は、専門的な心理支援を探すときの非常に有力な手がかりです。一方、悩みの内容によっては、看護、保健、福祉、就労の資格が持つ専門性が大きな助けになります。それぞれの資格が何を保証し、どのような相談に強いのかを整理します。

最初に結論

心理状態を専門的に理解し、心理検査や心理面接を含む支援を受けたいとき、公認心理師と臨床心理士は第一に確認したい資格です。両資格には、学習歴だけではない専門養成と質を支える仕組みがあります。

ただし、資格だけで相談結果や相性まで保証されるわけではありません。資格の強みを正しく評価したうえで、相談領域の経験、オンライン支援の訓練、安全体制、限界を説明する姿勢まで確認することが大切です。

肩書を見るときの五つの順序

最初から資格名を暗記する必要はありません。次の順番で見ると、肩書の多さや知名度だけに引っ張られにくくなります。

1 資格の正式名称

略称ではなく、認定主体まで確認します。

2 経験の中身

年数だけでなく、領域、対象、役割を見ます。

3 相談内容との適合

得意領域と、扱わない領域を確認します。

4 オンラインの能力

技術、守秘、緊急時、媒体の違いを見ます。

5 限界と連携

抱え込まず、別の支援へつなげるかを見ます。

公認心理師と臨床心理士が重要な理由

専門的な心理支援を担う人を探すとき、公認心理師と臨床心理士は特に信頼性の高い判断材料です。単に心理学を学んだことを示す名称ではなく、心理状態を理解し、心理面接や心理検査を含む支援を安全に行うための養成、審査、倫理、専門職としての枠組みを備えています。

心理職の国家資格

公認心理師

法律、所定の養成、国家試験、登録によって、心理職としての公的な基盤が示される資格です。

  • 公認心理師法に業務、義務、名称の使用が定められている
  • 心理学、心理検査、心理面接、精神疾患、関係法規、多職種連携などを体系的に学ぶ
  • 保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働という主要分野を視野に入れた養成が行われる
  • 国家試験に合格し、公認心理師登録簿への登録を受けて資格名を使用する
  • 信用失墜行為の禁止、秘密保持、関係者との連携などが法律上定められている

強みは、心理職として求められる知識、実践、倫理、連携の共通基盤が国の制度として明確になっていることです。

高度な心理専門職資格

臨床心理士

大学院を中心とする専門養成、資格審査、五年ごとの更新により、心理臨床の実践力を継続的に確かめる資格です。

  • 主要な受験経路では、指定大学院または臨床心理分野の専門職大学院で専門教育と実習を受ける
  • 臨床心理査定、臨床心理面接、臨床心理的地域援助、調査・研究の四つを専門業務とする
  • 一次の筆記試験と二次の口述面接試験による資格審査がある
  • 取得後も、研修や心理臨床活動等による五年ごとの資格更新が必要となる
  • 心理臨床の実践を支える倫理綱領と研鑽の仕組みがある

強みは、大学院水準の心理臨床教育と、取得後も続く研修・更新を一つの専門職制度として積み重ねていることです。

公認心理師のすごさは「公的な共通基盤」にある

公認心理師は、公認心理師法に基づく心理職の国家資格です。法律上の業務には、心理状態の観察と分析、本人への相談・助言・指導その他の援助、関係者への援助、心の健康に関する教育と情報提供が位置づけられています。心理面接だけでなく、本人を取り巻く家族、学校、職場、医療・福祉機関との連携や、予防・啓発まで視野に入る資格です。

養成段階で学ぶ範囲が広い

標準的な養成経路では、大学で所定の心理学科目を履修したうえで、大学院の所定科目または認定施設での実務へ進み、国家試験を受けます。大学・大学院では、心理検査や心理面接だけでなく、精神疾患とその治療、関係行政論、職業倫理、チームアプローチ、多職種・地域連携も扱われます。

法律上の責任が明確

国家試験の合格だけでなく登録が必要であり、公認心理師でない人は「公認心理師」や「心理師」を含む一定の名称を使用できません。信用失墜行為の禁止、秘密保持、関係者との連携も法に定められ、秘密保持義務への違反には罰則があります。

現在の標準的な大学・大学院経路では、大学の心理実習は八十時間以上、大学院の心理実践実習は四百五十時間以上とされ、大学院では見学だけでなく支援を実践しながら指導を受けます。ただし、実際の資格取得経路には認定施設での実務や経過措置など複数の経路があるため、すべての資格者がまったく同じ経路を通ったとは限りません。

臨床心理士は、一般的な短期の民間資格と同列ではない

臨床心理士は国家資格ではありませんが、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する、心理臨床分野の代表的な専門資格です。「民間資格」という分類だけを見て、短期講座の修了資格などと同程度に考えるのは適切ではありません。

大学院を中心とする専門養成

主要な受験資格は、認定協会が指定する大学院または臨床心理分野の専門職大学院の修了です。臨床心理査定、臨床心理面接、地域援助、研究、倫理を学び、学内外の実習を通じて心理臨床の基礎を身につけます。学部で心理学を学んだだけでは、原則として主要な受験経路を満たしません。

試験後も更新が続く

資格審査は、一次の筆記試験と二次の口述面接試験で行われます。取得後も五年ごとに更新があり、定められた研修、学会、研究、心理臨床活動などを通じて所定の実績を積む必要があります。資格取得を学習の終点にしない制度設計です。

臨床心理士の専門業務は、心理テストや面接による「臨床心理査定」、心理療法やカウンセリングに関わる「臨床心理面接」、本人だけでなく学校・職場・地域などへ働きかける「臨床心理的地域援助」、実践を検証し専門性を発展させる「調査・研究」の四つです。単に話を聴く技術だけでなく、理解、支援、環境への働きかけ、検証を一体として扱う点に厚みがあります。

他の資格だからこそ強い相談領域がある

心理的な悩みは、病気、服薬、家族、住まい、経済、福祉制度、仕事などと重なります。そのため、相談内容によっては、心理資格とは異なる専門性を持つ人が適していることがあります。これは資格の上下ではなく、問題へ近づく専門的な入口の違いです。

資格 その資格ならではの主な強み 強みが生かされやすい相談 追加で確認すること
医師 病気の診断、医学的評価、治療、処方を行える医療専門職です。心身の症状や薬物治療まで含めて判断する必要がある場面で重要です。 症状が強い、診断や治療の必要性を相談したい、服薬や身体疾患との関係を確認したい場合。 医療機関としてのオンライン診療なのか、医療行為を行わない相談サービスなのか。専門診療科と診療経験も確認します。
看護師 身体・精神・生活・社会的背景を合わせて捉え、療養生活や医療とのつながりを考える視点があります。病院等で培った観察、対人援助、危険の兆候への気づきが生きることがあります。 病気や治療と生活の両立、受診への迷い、家族の看病、退院後の暮らし、心身双方の不調が重なる相談。 精神科、地域、訪問看護など、どの領域で何を担当したか。カウンセリングやオンライン支援を別途学んでいるかを確認します。
保健師 予防、健康相談、生活全体の把握、地域資源や公的制度との連携に強みがあります。個人への支援と、家庭・職場・地域環境への働きかけを結びつけて考える専門職です。 メンタルヘルスと生活習慣、育児、家族、職場の健康、受診先や地域の相談先が分からない場合。 自治体、産業、学校、医療などの活動領域と、今回の相談テーマに関する実務経験を確認します。
精神保健福祉士 精神保健福祉の相談援助を専門とし、本人の生活、権利、社会参加、リカバリーを重視します。医療・福祉・行政・就労支援などを結ぶ視点が強みです。 精神疾患や障害と暮らすうえでの困りごと、家族支援、福祉サービス、復職・就労、退院後の生活、社会的孤立。 心理療法の資格ではないため、求めるものが心理療法なのか、生活・制度・連携を含む相談援助なのかを確認します。
社会福祉士 生活上の困難を、本人だけの問題にせず、家族、経済、住まい、障害、介護、制度、権利の側面から整理し、必要な福祉サービスや関係機関へつなぐ専門性があります。 生活困窮、介護、障害福祉、家族問題、利用できる制度が分からない、複数の問題が絡み合っている場合。 高齢、障害、児童家庭、医療、地域など、主な実務分野と相談役割を確認します。
キャリアコンサルタント 職業選択、職業生活設計、能力開発に関する相談を担う登録制の名称独占資格です。五年ごとの更新と守秘義務があり、仕事上の選択を具体化する支援に強みがあります。 転職、復職、職場での役割、働き方、学び直し、将来のキャリア、仕事上の迷いを整理したい場合。 精神疾患の診断や治療、専門的な心理療法を担う資格ではありません。メンタルヘルスの問題が強い場合の連携方針を確認します。

臨床心理士以外の民間カウンセラー資格をどう見るか

民間の心理カウンセラー資格は、資格名だけで一括して評価できません。数日から数か月の講座修了を示すものもあれば、長期の学習、実技、試験、倫理規程、更新制度を設けるものもあります。同じ「心理」「カウンセラー」「メンタル」という言葉が入っていても、取得要件と認定の意味は大きく異なります。

民間資格にも生かせる長所がある

  • 傾聴や相談対応を体系的に学ぶ入口になる
  • 特定の理論、支援法、相談テーマを集中的に学べる
  • 医療、福祉、教育、企業など本来の専門職へ相談技術を加えられる
  • 当事者経験やピアサポートに、倫理や対話の枠組みを加えられる
  • 資格取得後も研修や指導を継続する人は、専門性を深められる

名称だけでは質を判断できない

  • 受講前の学歴や実務経験が必要か
  • 学習期間と総学習時間がどの程度か
  • 知識試験だけでなく、実技・実習・面接審査があるか
  • 倫理、守秘、苦情対応、懲戒の仕組みがあるか
  • 更新、継続研修、スーパービジョンがあるか
  • 資格者が対応できる範囲を明確にしているか

民間資格を持つカウンセラーの価値は、資格名の響きではなく、教育の中身、取得前からの専門資格や実務経験、取得後の研鑽、提供する支援の範囲によって判断します。専門的な心理査定や心理療法を希望し、教育・実習・経験の詳細が分からない場合は、公認心理師または臨床心理士を一つの有力な基準として探す方法があります。

まず「資格の正式名称」と認定主体を確かめる

「カウンセラー」「心理カウンセラー」「メンタルケアの専門家」といった表現だけでは、どの制度の教育、審査、登録、更新を経たのかは分かりません。プロフィールでは、正式な資格名と、その資格を認定または登録する主体を探します。

表示の種類 確認できること 資格名だけでは分からないこと
国家資格 法律上の定義、受験資格、国家試験、登録、名称使用、義務など、公的に定められた資格制度を確認できます。 今回の相談テーマの実務経験、特定の支援法、オンライン相談の訓練、相性までは分かりません。
民間資格 認定団体、教育、実習、試験、倫理、更新が明示されていれば、何をどの水準まで学んだかを判断する材料になります。 資格ごとの差が大きく、名称だけでは学習量や実技能力を比較できません。臨床心理士のような高度な専門資格と短期講座の修了資格も区別します。
研修修了 特定の支援法、テーマ、オンライン対応などを学んだ事実を示す材料になります。 参加のみか、試験や実技評価まで受けたのか、単独で実践できる水準かは別に確認が必要です。
所属・学位・役職 大学院修了、学会や職能団体への所属、医療機関等での役職は、学習や活動の背景を知る材料になります。 団体の会員であること、研修へ参加したこと、管理職であることは、それ自体が資格認定や個別領域の実践能力を意味するとは限りません。

資格表示は四段階で確認する

プロフィールへ資格名が書かれていても、それだけで確認が終わるわけではありません。疑うためではなく、表示の意味を正しく理解するために、次の四段階を使います。

正式名称を探す

略称、通称、「有資格者」のみの表示ではなく、資格の正式名称を確認します。

認定主体を見る

国の制度、指定登録機関、資格認定団体、教育機関など、誰が何を認めたのかを確認します。

制度の要件を読む

教育、実習、試験、登録、倫理、更新のうち、何が定められているかを公式情報で見ます。

現在の役割と結ぶ

その資格を、今回のサービスでどのような支援に用いているのかを担当者紹介や問い合わせで確認します。

プロフィールで確認したい表示

  • 資格の正式名称
  • 認定、登録、発行を行う主体
  • 取得時期や更新状況を示しているか
  • 現在の所属やサービス内での役割
  • 利用者が質問できる窓口

確認方法についての注意

  • 資格によって登録番号、資格者証、更新制度の有無が異なります
  • すべての資格に一般公開の検索制度があるわけではありません
  • 番号だけが掲載されていても、それだけを唯一の判断材料にしません
  • 運営者が採用時や掲載時にどのように確認したかも判断材料です
  • 不明点は決済前に正式名称と認定主体を問い合わせます

資格で分かることと、分からないことを分ける

資格制度から分かること

  • 制度が求める教育や受験・認定要件
  • 資格の目的と想定する職務
  • 名称使用、登録、更新、倫理などの制度
  • 学習した基礎領域を確認する手がかり
  • 問題が起きたときの資格団体や職能団体の窓口がある場合

資格名だけでは分からないこと

  • 相談したいテーマについての実務経験
  • 特定の心理支援法を安全に用いる能力
  • ビデオ、電話、文字相談それぞれの技能
  • 説明の分かりやすさや相談者との相性
  • 個人情報、緊急時、通信障害へのサービス体制
  • 今回の相談で改善や満足が得られるか

資格は無意味なのではありません。資格が示す範囲を過大にも過小にも評価せず、次に経験、安全体制、相談内容との適合を重ねることが大切です。

実務経験は「年数」より中身を見る

「経験10年」という表示は一つの材料ですが、10年間どの領域で、どのような役割を担ったかによって経験の意味は異なります。相談者の事例や個人情報を尋ねる必要はありません。公開可能な範囲で、経験の輪郭を確認します。

領域

どこで経験したか

医療、福祉、教育、産業、司法、地域、民間相談など、活動した領域を確認します。

対象

誰への支援か

成人、子ども、家族、働く人、学生など、主に関わってきた対象を見ます。

役割

何を担当したか

心理面接、生活相談、心理検査、ケース管理、電話相談、教育、管理などを区別します。

方法

どの支援法を学んだか

用いる方法の研修、指導を受けた経験、実践範囲、適応と限界の説明を確認します。

現在性

最近も学び続けているか

過去の経歴だけでなく、現在の実務、継続研修、知識更新の方法を見ます。

連携

必要時に誰へつなぐか

医療、福祉、学校、職場、公的窓口など、担当範囲を超えたときの紹介先を確認します。

「得意」「専門」の根拠と範囲を確認する

相談テーマの一覧が長いほど、自分に合うとは限りません。「専門」「得意」と表示するとき、その根拠と、対応できない場面まで説明されているかを見ます。

得意領域を判断するときの四つの問い
  • その領域を、どこで、どのような役割で経験したか
  • どの教育、研修、指導、継続学習を受けているか
  • どのような状態や希望には対応できないか
  • 医療や別の専門支援が必要な場合、どのように案内するか

たとえば「トラウマ専門」という表示があっても、すべてのトラウマ体験や症状を同じ方法で扱えるわけではありません。「発達障害に対応」も、診断、心理検査、生活上の工夫、家族相談、職場調整では必要な役割が異なります。名称ではなく、提供する支援の内容と限界を確認してください。

オンライン支援には、対面とは別の確認項目がある

対面で十分な経験があっても、オンラインでは通信、画面外の状況、相談場所、データ、緊急時の距離など、別の課題が加わります。日本心理学会が紹介する遠隔心理学ガイドラインやBACPの能力枠組みでも、専門的能力と技術的能力、守秘、契約、緊急対応、適合性評価、スーパービジョンが重視されています。

媒体の理解

ビデオ・電話・文字を使い分ける

表情、声、沈黙、返信の間隔、誤解の起こり方が媒体ごとに違うことを理解し、方法の利点と限界を説明します。

同意と境界

開始前の約束を明確にする

連絡方法、相談時間、相談外の連絡、録音・録画、通信切断時の対応などを事前に取り決めます。

守秘とデータ

相談場所とシステムを守る

利用する通信手段、記録、端末、第三者の同席、通知、外部サービスなどのリスクと対策を説明します。

安全確認

遠隔での緊急時に備える

必要に応じて現在地や緊急連絡先を確認し、状態悪化や切断時に何をするか、通常相談の限界を共有します。

適合性

オンラインで続けてよいか見直す

相談者の希望、通信環境、話しやすさ、状態、危険性を踏まえ、対面や医療への切り替えも検討します。

アクセシビリティ

使いやすい方法を一緒に考える

聴覚、視覚、発達特性、身体状況、言語、デジタル環境に応じ、字幕、音声、文字などの調整を検討します。

プロフィールに「オンライン相談経験あり」とだけ書かれている場合は、どの媒体を、どのような体制で使ってきたかを確認できます。ビデオ相談の経験が、そのまま非同期のメッセージ相談の経験を意味するとは限りません。

継続研修、スーパービジョン、相談体制を見る

資格取得は学習の終点ではありません。新しい知見、法令、情報セキュリティ、支援方法を学び続け、難しい状況を一人だけで抱え込まない体制があるかを確認します。

確認できると安心なこと

  • 資格取得後も研修や事例検討へ参加している
  • オンライン支援について別途学んでいる
  • 難しい相談を検討できる管理・相談体制がある
  • 担当変更や他機関紹介の手順がある
  • 支援者自身の利害や価値観を押しつけない仕組みがある

詳細を公開できないこともある

  • 守秘のため、個別事例の内容は公開できません
  • 指導者名や相談経路を非公開とする場合があります
  • 小規模運営では外部相談を利用することがあります
  • 大規模組織でも体制の実効性は別に確認が必要です
  • 公開量ではなく、質問へ説明できるかを見ます

「できないこと」を説明できる担当者を選ぶ

専門性は、何でもできることではありません。自分の能力とサービスの範囲を理解し、必要に応じて別の支援へつなぐことも専門的な対応です。

限界の説明として確認したい内容

  • 診断、処方、診断書など医療行為を行うか、行わないか
  • 緊急時や自傷他害の危険へ、どこまで対応できるか
  • 対象年齢、居住地域、相談テーマ、利用方法の条件
  • 現在の通院や服薬と、相談サービスとの関係
  • 担当範囲を超えた場合に、医療・福祉・公的窓口へ紹介できるか
  • 相談方法や担当者が合わない場合に、変更・終了できるか

通院中の方がオンラインカウンセリングを利用できないという意味ではありません。医療と心理支援を併用できる場合もあります。大切なのは、治療方針と矛盾する支援を避け、必要に応じて本人の同意のもとで連携を検討できることです。役割の違いは「オンラインカウンセリングと医療機関・公的相談窓口の違い」でも確認できます。

プロフィールは「情報量」より組み合わせで読む

長い経歴や多数の肩書が並んでいても、今回の相談に必要な情報がなければ判断しにくいままです。反対に、簡潔でも役割と限界が具体的なら、申込み前の確認がしやすくなります。

情報が足りない例

「心理資格多数。相談歴15年。あらゆる悩みに対応します」

資格の正式名称、認定主体、15年間の役割、得意領域、対応できない内容、オンライン経験が分かりません。この表示だけで不適切と断定せず、申込み前に具体的な情報を確認します。

判断しやすい例

「公認心理師。産業領域で成人の職場ストレス相談を担当。ビデオ相談の研修を修了。診断・処方と緊急対応は行わず、必要時は医療機関等をご案内します」

資格、領域、対象、オンライン方法、限界が対応しています。これに料金、守秘、相談体制、担当変更などのサービス情報を重ねて判断します。

申込みを急がず確認したい表示や対応

一つ当てはまるだけで、担当者やサービスを不適切と断定するものではありません。質問しても説明が得られない場合や、複数が重なる場合は、決済を急がず別の選択肢と比べます。

確認が必要なサイン

  • 「心理資格」「専門家」などの表現だけで、正式名称と認定主体を説明しない
  • 所属、研修修了、学会会員、資格認定を区別せず、同じ意味のように表示する
  • 資格や経歴を問い合わせると、回答を避けたり申込みを急がせたりする
  • 相談領域を問わず「必ず治る」「絶対に改善する」と結果を保証する
  • 十分な確認なく、受診や服薬をやめるよう勧める
  • 担当できない内容、緊急時、医療との違いを説明しない
  • オンラインで用いる通信手段、記録、守秘、切断時対応が分からない
  • 担当者変更、相談終了、苦情を伝える方法がない
  • サービス外の個人SNSや個人口座へ、合理的な説明なく移るよう求める
  • 相談者の価値観や意思より、担当者個人の信念や体験を一方的に優先する

申込み前に使える質問例

すべてを質問する必要はありません。プロフィールや規約で分からなかった点から、自分の相談に関係するものを選びます。

そのまま使える確認の言葉

  1. 担当者の資格の正式名称と、認定または登録を行う団体を教えてください。
  2. 私が相談したい内容について、どのような領域や役割で経験がありますか。
  3. 主にどの相談方法や支援法を用い、どのような場合には用いませんか。
  4. ビデオ、電話、チャットなど、今回の相談方法に関する研修や経験はありますか。
  5. 相談内容は記録されますか。誰が見られ、どのように保存されますか。
  6. 通信が切れた場合や、相談中に状態が悪化した場合は、どのように対応しますか。
  7. 担当者だけで判断が難しい場合、管理者や他の専門家へ相談する体制はありますか。
  8. このサービスで対応できない内容と、その場合の案内先を教えてください。
  9. 担当者が合わないと感じた場合、変更、休止、終了はできますか。

個別事例の詳細や他の相談者の情報は、守秘のため回答できません。具体的な事例を聞き出すのではなく、経験した領域、役割、研修、支援体制を確認してください。回答がすぐに出ない場合でも、確認して回答する窓口や期限が示されるかを見ます。

最終チェックリスト

すべての項目に同じ答えが必要なわけではありません。自分にとって重要な項目が「分からない」ままなら、申込み前に確認します。

肩書の先まで確認できましたか?

  • 資格の正式名称が分かる
  • 認定・登録主体が分かる
  • 資格が示す役割と範囲を理解した
  • 所属や研修修了を資格と混同していない
  • 主な実務領域が分かる
  • 対象としてきた人や年代が分かる
  • 実際に担った役割が分かる
  • 相談したいテーマとの接点がある
  • 得意領域の根拠が説明されている
  • 用いる方法と限界が分かる
  • 今回のオンライン方法の経験が分かる
  • 守秘とデータの扱いが分かる
  • 通信切断時の手順が分かる
  • 緊急時にできることが分かる
  • 継続研修や相談体制がある
  • 必要時に別の支援へ紹介できる
  • 担当変更や終了の方法が分かる
  • 質問へ具体的に回答してもらえる
  • 結果を一律に保証されていない
  • 急かされず、自分で選べる

よくある疑問

公認心理師と臨床心理士は、どちらを選べばよいですか?

どちらも専門的な心理支援を探すときの有力な資格です。法律、国家試験、登録、法的義務という公的な基盤を重視するなら公認心理師、大学院を中心とする心理臨床教育、二段階の資格審査、五年ごとの更新を重視するなら臨床心理士の制度が分かりやすい手がかりになります。両方を持つ人もいますが、最終的には相談したい領域の経験、支援方法、オンラインでの訓練、説明と安全体制、相性を確認します。

専門的な心理カウンセリングなら、公認心理師か臨床心理士を選ぶべきですか?

心理状態の専門的な見立て、心理検査、心理療法を含む継続的な心理支援を求める場合は、公認心理師または臨床心理士を持ち、希望する領域の経験がある担当者が有力な選択肢です。ただし、病気の診断や治療は医師、生活・制度の調整は精神保健福祉士や社会福祉士、仕事の選択はキャリアコンサルタントなど、相談の中心によって適する専門職は変わります。

資格を持たない相談員は、利用しない方がよいですか?

相談サービスには、専門的心理支援、生活相談、傾聴、ピアサポート、コーチングなど異なる役割があります。資格がないことだけで一律に判断せず、学習歴、経験、提供範囲、安全体制、限界の説明を確認します。ただし、診断・治療・処方が必要な場合は医療機関へ、専門的な心理査定や心理療法を求める場合は、公認心理師や臨床心理士など、その領域の専門養成と経験を持つ担当者を検討してください。

資格を複数持つ人ほど、能力が高いですか?

複数資格は学習や役割の幅を知る材料になりますが、数だけで能力や相性は決まりません。それぞれの資格が今回の支援へどう関係するか、実務経験と現在の役割が説明されているかを見ます。

「専門」と書かれていれば、その相談に適していますか?

「専門」「得意」という表示だけでは根拠が分かりません。その領域での教育、研修、実務経験、使用する方法、対象としない状態、医療や他機関へ紹介する条件を確認します。

資格があれば、相談内容の秘密は必ず守られますか?

資格制度や職能団体が守秘を定める場合がありますが、実際の安全にはサービス運営者の規程、相談記録、利用システム、委託先、端末、相談場所も関係します。守秘の原則だけでなく、生命の危険など例外となる場合と、個人情報の具体的な取扱いを確認してください。

資格証や登録番号を見せてもらうべきですか?

まずは正式名称、認定主体、サービス運営者による確認方法を見ます。資格によって資格者証、登録番号、更新制度、公開検索の有無が異なります。不明な場合は、どの方法で資格を確認しているかを運営者へ尋ねてください。番号だけを唯一の判断材料にはしません。

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